青木理氏 ジャニー氏の性加害問題「得体の知れない空気みたいなものに我々メディアも飲まれてたのでは」

[ 2023年9月10日 15:13 ]

東京・赤坂のTBS
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 ジャーナリストの青木理氏が10日、TBS系「サンデーモーニング」(日曜前8・00)に出演。ジャニーズ事務所がジャニー喜多川元社長による性加害を認め、謝罪した会見について言及した。

 7日に事務所が開いた会見では、藤島ジュリー景子氏が社長を退任し、少年隊の東山紀之が5日付で新社長に就任したことを発表。東山は性加害問題を事実と認め「鬼畜の所業」「人類史上、最も愚かな事件」と断罪した。今後は年内でタレント業を引退し、被害者対応に当たる。また、注目された「ジャニーズ事務所」の名称変更は行わず改革に取り組む方針を示した。

 この会見を受け、複数のスポンサー企業が同事務所所属のタレントの広告起用を見送る方向性を示している。

 青木氏は「問題のあくまでも核心である、ジャニーズ事務所に関して言えば、ものすごい有名なタレントさんですけれども、経営経験のない東山さんを据えて果たしてこの難しいかじ取りができるのかっていう問題。むしろ100%株主であるジュリー景子さんの傀儡(かいらい)みたいになってしまうんじゃないのかっていう疑念をぬぐえないっていうのでいうと、今回の対応でいいのかっていうのが、まず1つはジャニーズの問題ですよね」と言い、「でも我々が考えなくちゃいけないのは、会見で井ノ原さんが“(性加害の)噂は聞いていた。でも得体の知れない触れてはいけない空気があった”と。それはおそらくご本人の率直な感想だと思うんですけれども、その触れてはいけない、得体の知れない空気みたいなものに我々メディアも完全に飲まれていたんじゃないですかっていうことですよね」と指摘した。

 そして、「これってね、こと芸能報道とかジャニーズ事務所だけの問題なんでしょうかと」とし、「例えば、かつての一強政権下でいろんなキャスターの方がやめたと。そういうのも、そういう忖度とか萎縮とかみたいなものと無縁ではなかったんじゃないでしょうかっていう問題も僕はあると思うんですね」と自身の考えを述べた。さらに「毎年発表されている報道の自由度ランキングで日本は70位になっている。これはもちろん、政権が定めた特定秘密保護法も理由になっているんですが、その国境なき記者団が出している選評を見てみると“日本のジャーナリストはおおむね安全な取材環境を享受している。しかし、自主規制で報道の自由度ランキングを下げているんじゃないですか”っていうくだりがあるんですね。そう考えると、芸能だけじゃなくて政治に対しても、あるいは、ありとあらゆる権力とか権威に対して我々、きちんとファイティングポーズを取っていますかっていうところが問われるので、この問題、もちろん悪いのはジャニーズ事務所であり、ジャニー喜多川さんなんですけれども、我々メディア全体をもう1度見つめ直す機会にもしなくちゃいけないなと僕は思っています」と話した。

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