桂米紫 芝居やインディーズ映画も経験「芝居と落語は共通点多い」 50歳迎える来年30周年イヤー

[ 2023年9月20日 11:00 ]

噺家生活30周年に向けて意気込む桂米紫
Photo By スポニチ

【古野公喜のおもろい噺家み~つけた!】 40歳でもまだまだ若手。50歳の声を聞いてようやく中堅どころ。落語界は奥が深い。50歳を迎える来年が30周年の記念イヤーとなるのが桂米紫(49)だ。

 人間国宝・桂米朝さんの弟子・桂ざこば(75)が大師匠。その弟子・桂塩鯛(68)が師匠という米朝門下。派手に動いて高座を盛り上げる一方、芝居で培った手法を盛り込む繊細さも持つ。古典落語に新作落語、南京玉すだれも得意とし、YouTubeチャンネルも人気だ。

 元々、落語家志望ではなかった。子どもの頃から映画好き。高校卒業後、「映画監督になりたい」という思いで松竹の京都映画塾に進んだ。8ミリ映画などを自主製作していたが、金銭的にも先行きが見通せない中で出合ったのが落語で「座布団一枚でやれる」ととりこになった。「若い師匠の一番弟子に」と当時39歳だった塩鯛(当時は都丸)に入門したのは94年3月。「師匠は今の自分より10歳若かった」と振り返る。

 噺家(はなしか)となってからも劇団で芝居やインディーズ映画も経験。在籍した「劇団火の車」には女優の藤山直美(64)もいた。「芝居と落語は共通点が多い。落語は顔を左に右に向けて2人が会話(するように見せる)。映画のモンタージュ(複数映像の組み合わせ)も同じ要領」。さらに落語で見台を叩くのも「映画のカット割りと同じ」という。

 24日には京都府・八幡市文化センターでの桂米朝一門会に桂南光(71)、桂米団治(64)らと出演する。来年9月から半年間は「30周年記念独演会」を毎月、大阪市の中之島会館で開催。「米朝師匠、ざこば師匠、塩鯛師匠を目指して志は高く」。注目だ。(古野 公喜)

 ◇桂 米紫(かつら・べいし=本名・林嘉晃) 1974年(昭49)3月20日生まれ、京都市出身の49歳。94年に桂都丸(四代目桂塩鯛)に入門。桂とんぼから都んぼを経て、10年8月に四代目桂米紫を襲名。趣味は映画・演劇観賞。

続きを表示

「美脚」特集記事

「STARTO ENTERTAINMENT」特集記事

2023年9月20日のニュース