【王座戦第2局】永瀬拓矢王座 激戦落とし「全体的に苦労する将棋になってしまいました」

[ 2023年9月13日 04:50 ]

藤井7冠(左)に敗れた永瀬王座(撮影・我満 晴朗)
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 将棋の第71期王座戦(日本経済新聞社主催)は12日、神戸市「ホテルオークラ神戸」で5番勝負第2局が指され、藤井聡太王将(21)=竜王、名人、王位、叡王、棋王、棋聖含む7冠=が永瀬拓矢王座(31)に214手で勝利した。勝率的に不利な後手番からの勝利で対戦成績を1勝1敗のタイへ戻した。214手での終局は20年棋聖戦以来、藤井のタイトル戦77局目で最多手数。第3局は27日、名古屋市の名古屋マリオットアソシアホテルで行われる。

 最終盤の永瀬は、厳しい表情で頭をかきむしる動作ばかりが目立った。序盤は藤井の右王にも動揺することなく一手一手を丁寧に進めていく。中盤以降は自王をカナ駒3枚と飛車でがっちり固めたが「優勢は意識しませんでした」。藤井の王を薄くしたのはよかったが、右辺の守りがほぼ皆無となり、入王を許してしまったのは致命的だった。

 「全体的に苦労する将棋になってしまいました」。本来なら「負けない将棋」を掲げる自らが指さなければいけない手順を、よりによって史上最年少7冠に奪われては万事休す。相入王を目指したものの点数で不利になり、最後はきっちり寄せられた。

 シリーズは戦前の予想に反し、ブレーク合戦となって第3局になだれ込む。「精いっぱい頑張りたい」と呪文のように短く決意を吐いた永瀬。ダメージは最小限に抑えて次局を迎えたい。

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