中村獅童 無名時代に唯一、かわいがってくれた大先輩俳優「僕のかけがえのない財産だと」

[ 2023年8月5日 13:33 ]

中村獅童
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 歌舞伎俳優の中村獅童(50)が4日放送の日本テレビ「アナザースカイ」(金曜後11・00)にゲスト出演。無名時代に唯一かわいがってくれた大先輩の歌舞伎俳優について語った。

 自身の“アナザースカイ”として歌舞伎発祥地でもある京都へ。時代劇の名優・萬屋錦之介は、父親の初代中村獅童の実弟。ただ、父は子役時代に廃業。獅童は「親戚やいとこの舞台を見る機会が多かったから、自然と自分も“舞台に立ってみたい”っていう事を祖母にお願いして、それで稽古を始めた」とし、後ろ盾のいないまま、8歳で中村獅童を襲名し、歌舞伎の世界に入った。

 19歳の時には「主役は無理ですよ」と言われたこともあったという。そんな中で、無名の獅童をかわいがってくれた大恩人がいたという。2012年に亡くなった十八代目中村勘三郎さん。歌舞伎俳優としての道を説いてくれたという。

 勘三郎さんとも親しくしていたという、なじみのお茶屋の女将さんは「『狐狸狐狸ばなし』の牛娘をなさった時」と1996年に演じた役柄に言及。獅童が「ひょうきんの役なんですよ、三枚目な。“牛娘”っていう役を勘三郎兄さんが最初に抜てきしてくださったんですよ」と懐かしむと、女将さんは「“嫌やな”って役を物凄く楽しんでなさってたから“凄い役者を見つけた”と。“あの人絶対売れる!”って勝手に言うたら、(勘三郎さんが)“俺が見つけて抜てきしたんだよ!”って凄い言われて」と振り返った。

 獅童は「あの当時、唯一(勘三郎さん)かわいがってくださって、“ロック歌ってる時、弾けるんだから、芝居でも絶対出来るはずだよ!”って。“歌舞伎もロックでいいんだよ!”って。それで、徐々に、歌舞伎の中でも自分を少しずつ出せるように。あれは弾けた瞬間でしたよね、本当にたくさんいろいろなことを教えていただいた」と回顧した。

 「親がいない分、いろんな方が教えてくださったから。勘三郎兄さんにお座敷に連れて行っていただいても、隅の方で黙って、ただ、勘三郎兄さんの芝居の話とか、歌舞伎についての演技論の話がもう楽しくて。聞き逃すまいと思って、ずっと端っこで聞いていたことが、僕のかけがえのない財産だと思ってますね」と話した。

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