日大会見 危機管理専門家が激辛評価「やってることが弁解」「これからも起こるに決まってる」

[ 2023年8月8日 18:06 ]

<日大アメリカンフットボール部に関する記者会見>会見で頭を下げる(左から)日大・林理事長、酒井学長、澤田副学長(撮影・郡司 修)
Photo By スポニチ

 明大名誉教授で日本危機管理士機構の市川宏雄理事長が8日、日本テレビ系「news every.」(月~金曜後3・50)に生出演し、日大アメリカンフットボール部の部員が逮捕された事件について日大が開いた会見についてコメントした。

 警視庁薬物銃器対策課は5日、覚醒剤取締法違反(所持)と大麻取締法違反(所持)の疑いで部員の北畠成文容疑者(21)が逮捕。日大側は逮捕を受け、同部の無期限活動停止を発表。林真理子理事長、酒井健夫学長に加え、寮の家宅捜索に立ち会った澤田康広副学長がこの日、会見を開いた。

 7月6日に寮内で不審な植物片と錠剤が見つかったものの、警察への連絡は同月18日と、12日間の空白が指摘されている。隠蔽を疑う声に、林理事長は「隠蔽と言われるのは遺憾。間に土日をはさんでいた。情報もきちんと把握していなかった。隠ぺいという言葉がどこから出てくるのか分からない」などと述べた。

 2時間以上にわたり開かれた会見の印象について、市川氏は「やっていることが弁解であったり、これから組織がどうなるか分からない、今回は逮捕が1人で終わるかどうか分からない、そういうことも分からずにしゃべっているという印象ですね」と指摘。「隠ぺいに対して良い、悪いではなくて、隠ぺいというのはもしかしたら組織を毀損(きそん)するかもしれないという認識がないといけない。そういう意味では、危機管理の前提に立っていないという印象ですね」と、厳しい見解を示した。

 数々の不祥事を経て、昨年7月にOGでもある林理事長が就任。「うみを出し切りたい」と、体制の刷新を掲げていたが、再び不祥事は起きてしまった。市川氏は「あれほど不祥事があって、社会的信頼を失ったのに、どう変えようかという組織を作ってない」とバッサリ。「いくら理事長が代わって、ガバナンスが変わったとしても、肝心の危機管理をどうするかという仕組みを作っていない。起こるべくして起きてしまった。これからも起こるに決まっている」とも言い切った。

続きを表示

この記事のフォト

「美脚」特集記事

「STARTO ENTERTAINMENT」特集記事

2023年8月8日のニュース