佐々木勇八段 藤井王将の29連勝を止めた男が初の王将リーグ入りへ王手 リーグ7期の糸谷八段を破る

[ 2023年7月31日 16:54 ]

第73期ALSOK杯王将戦2次予選決勝へ糸谷哲郎八段(左)を下して勝ち上がった佐々木勇気八段※記者撮影
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 将棋の藤井聡太王将(21)=名人、竜王、王位、叡王、棋王、棋聖を含む7冠=への挑戦権を争う本社主催・第73期ALSOK杯王将戦は31日、大阪・関西将棋会館で2次予選の糸谷哲郎八段(34)と佐々木勇気八段(28)の対局を行い、佐々木が130手で勝利した。佐々木は次戦の2次予選決勝で、稲葉陽八段(34)と初の挑戦者決定リーグ入りをかけて争う。

 振り駒の結果、糸谷の先手となり戦型は相雁木(がんぎ)へ進んだ。糸谷にとって46手目まで27日のB級1組順位戦の大橋貴洸七段(30)との対局と同じ進行。佐々木は68手目△9五歩の端攻めから反撃開始し、糸谷の77手目▲6五桂の飛車獲りに8六の飛車を逃げず、△8八歩成と桂を獲って踏み込んだ。

 さらに84手目△4二角と、3三で働きの悪かった大駒を糸谷角へぶつけて活用。「△4二角、(86手目)△6四角で形勢が少し難しくなったのかなと思った」と局面の好転を自覚したという。

 相雁木については「深く研究してなくて、少しずつ失敗したかなと思った。準備が甘く、その辺りを改善したい」と課題を語った。ただ、今年度名人挑戦権を争うA級順位戦に初参戦し、王将戦でもリーグ参戦7期の糸谷を破った。今夏は佐々木大地七段(28)が棋聖戦、王位戦で藤井に挑戦して話題を集めた。17年、デビュー以来29連勝の藤井を止めた逸話で知られる同姓の佐々木も、負けてはなかった。

 一方の糸谷は今期初戦で、第65期から前期まで第70期以外で進出してきたリーグ入りを逃した。「勝ちの順だと思って踏み込んで勝ちじゃなかった。指してから負けだと気づいた。そうするとそこまでの構想が変。違うことを考えすぎてました」。107手目▲7三同角成へ至る変化を反省した。

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