山口真由氏 ビッグモーターと損保会社の関係に「消費者を犠牲にしてお互いなれ合いをしていく…」

[ 2023年7月31日 12:10 ]

山口真由氏
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 元財務省官僚で信州大の山口真由特任准教授が31日、テレビ朝日「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜前8・00)に出演。金融庁が、中古車販売大手ビッグモーター(東京)の保険金不正請求問題を巡り、同社と損害保険大手4社、中堅3社に対し、保険業法に基づく報告徴求命令を週明けにも出す方針を固めたことについてコメントした。

 金融庁は、ビッグモーターと関係が深い大手の損害保険ジャパンを中心に、取引状況のほか、保険契約者の保護への問題の有無を調査する。ビッグモーターは保険代理店として各社の自動車保険を取り扱っており、報告徴求命令を受ける大手4社は損保ジャパンのほか三井住友海上火災保険と東京海上日動火災保険、あいおいニッセイ同和損害保険。損保ジャパンのビッグモーターへの出向者は37人だった。三井住友海上と東京海上はそれぞれ3人だった。

 山口氏は、ビッグモーターと損保会社の関係について「自賠責保険の仕組みそのものに問題があったと私は思う」とし、「自賠責保険は保険料率はどこも同じなので、エンドユーザーからするとどこでもいいんですよ。どこでもいいからこそ、ビッグモーターみたいなところが力を持って差配して、損保ジャパンには何%、ほかの会社には何%って割り振っていってビッグモーターの力が強くなっていくという、そういう仕組みがあって。なおかつ、それでビッグモーターが修理代をある意味伸ばし、保険会社が保険のシェアを伸ばすみたいな消費者を犠牲にしてお互いなれ合いをしていくという、ある種の温床があったんだということになっているじゃないですか」と指摘。

 その上で「今回、損保の方はかなり社の命運を懸けて、ここが瀬戸際だっていうことで調査をきちんとするということなので、こういう仕組みそのものが暴かれて消費者の不利益になる仕組みというのがなくなっていくといいなと思います」と自身の考えを述べた。

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