日テレ、ジャニーズ事務所への「忖度」あった 報道番組にタレント起用で「必要以上に慎重に」

[ 2023年10月4日 17:36 ]

日本テレビ社屋
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 日本テレビは4日、同局系「news every.」(月~金曜後3・50)内で、ジャニーズ事務所に関しての社内調査の結果を報告した。

 故ジャニー喜多川元社長による性加害については、被害が拡大した背景に“メディアの沈黙”があったことが指摘されている。日本テレビでは(1)週刊文春のジャニー喜多川氏の「セクハラ」キャンペーン報道と一連の裁判の同局の伝え方、(2)ジャニーズ事務所と日本テレビの関わり、(3)BBC報道以降の同局の対応――について検証し、過去20年以上さかのぼり、各部署の幹部や番組担当者、報道局の記者らにヒアリングを行ったという。

 (1)の裁判について、同局は「ジャニーズ事務所への忖度や事務所からの圧力は確認できず」としたものの、「週刊誌のゴシップと軽く捉えていた」「男性への性加害全般に対する問題意識が低かった」と説明。

 (2)については、1999年の文春報道当時から局内に「事務所を怒らせるとキャスティングができなくなるのでは」「取材ができなくなるのでは」という雰囲気があったと説明。2000年代については当時の編成幹部の「競合するタレントはキャスティングしないというのが不文律。ジャニーズが司会の番組でイケメンを出しにくい」との証言を紹介。別の編成幹部は「はっきり言われたことはないが嫌味のように言われたことがある人はいっぱいいると思う。みんなを見てそういうものだと学んだ」とした。

 また、同事務所の櫻井翔、小山慶一郎が同局報道番組のキャスターに起用されたことを受け、「必要以上に慎重になったケースがあった」ことも明らかに。2018年に当時同事務所に所属していたタレントが強制わいせつの疑いで書類送検(その後不起訴)された事件では、報道の現場が書類送検の事実をつかみながらも、報道幹部が「報じることに必要以上に慎重になった」。結果として他社より放送が遅くなり、当時の報道幹部が「影響が大きいのでいつ報道するのが適切なのかと逡巡している中で他社が報じた。忖度かと言われればそれは忖度だと思う」と証言したことを明らかにした。一方、編成幹部は「編成が報道を止めることはない」と話したという。

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