藤井王位「勢いが付いてやりやすい」 31日開幕の王座戦へ意欲 今春名人戦以来の挑戦者

[ 2023年8月24日 09:09 ]

王位戦防衛から一夜明け会見に臨む藤井聡太王位
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 藤井聡太王位(21)=王将、名人、竜王、叡王、棋王、棋聖含む7冠=が挑戦者の佐々木大地七段(28)を4勝1敗で退けた第64期王位戦7番勝負第5局から一夜明けた24日、徳島市内で会見した。22、23日に同市「渭水苑」で指された第5局は先手藤井が95手で勝利。4連覇を達成すると共に、20年度棋聖戦以降出場したタイトル戦で歴代2位タイ、17期連続獲得を樹立した。31日からは史上初の全8冠独占がかかる、永瀬拓矢王座(30)との王座戦5番勝負に臨む。

 会見では挑戦者として出場する5番勝負への心理的アドバンテージを語った。「始まってしまえば立場の関係なく対等なのですが、気持ちの上では勢いが付いてやりやすい」。挑戦者の立場で臨むのは今春、当時の渡辺明名人(39)に挑んだ名人戦7番勝負以来。その後、棋聖戦、王位戦と防衛戦が続き、王座戦では初めて挑戦者決定トーナメントを突破した。その2回戦では村田顕弘六段(37)が繰り出した新戦法「村田システム」に苦しみ、敗勢を終盤、ひっくり返した1勝もあった。

 練習将棋を指す間柄である永瀬とは、昨年の棋聖戦5番勝負以来のタイトル戦。その第1局は千日手2回の末、敗れて黒星発進した。結果的にその後3連勝で防衛には成功したが、「全体的に永瀬王座の作戦にこちらが対応できなかった。特に最初は先手で千日手を撰ぶことになった。序盤の工夫が必要と感じた」と大きな教訓を得たシリーズだった。

 その経験も踏まえ、心に刻むのは「結果を出したい気持ちはあるが、まずは実力をつけることが大事。結果を意識するより、しっかり集中して臨みたい」との思い。中7日で迎える大舞台。第1局は神奈川県秦野市「元湯陣屋」で行われる。

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