佐々木大地七段、1時間36分の大長考の末に散る「どれも自信がなくて…」 王位戦7番勝負第5局

[ 2023年8月24日 04:40 ]

将棋の第64期王位戦7番勝負の第5局で佐々木大地七段(右)に勝利し、対局を振り返る藤井聡太王位=23日午後、徳島市
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 藤井聡太王位(21)=王将、名人、竜王、叡王、棋王、棋聖含む7冠=に佐々木大地七段(28)が挑む第64期王位戦7番勝負第5局は23日、徳島市「渭水苑」で2日目が指し継がれ、先手藤井が95手で勝利した。

 2筋に歩を垂らされ、挟撃態勢を築かれた77手目への応手に佐々木は最後の大長考。「いろいろあるとは思ったが、どれも自信がなくて…」。残り1時間48分から1時間36分を投じ、銀打ちの攻めを選択した。さらに竜と馬で左辺から猛攻をしかけたが、藤井の王はむしろ安全地帯へと逃げ込んでいく。「ちょっと勝負形に持ち込めなくなった」と、1分将棋に入る前に潔く頭を下げた。

 6月5日にベトナム・ダナンで始まった棋聖戦とのダブルタイトル戦は通算2勝7敗で終幕。「(王位戦は)序盤から濃密に長考できたし、勉強になる将棋が多かった」と手応えをつかむ一方で「力不足も感じた」とも振り返った。

 猛暑の12番勝負を終え、棋聖戦前まで2勝2敗だった藤井との対戦成績は4勝9敗と差がついた。それでも今年度の勝利数19は2位、連勝15は1位。名人戦順位戦ではC級2組で指しているのが不思議な実力者だ。大盤解説会場に移動してのあいさつでは「改めて鍛え直し、またこの舞台に戻ってきたい」と自らに言い聞かせていた。

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