あの“燃えプロ伝説のバグ”バントホームランの真相とは…開発責任者が告白「ヤクルトファンだったので…」

[ 2023年10月18日 20:57 ]

87年に来日し、プロ野球のヤクルトに入団。93試合で31本塁打を放つなど活躍したホーナー
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 1980年代に一世風靡(ふうび)したファミコンの人気野球ゲーム「燃えろ!!プロ野球」の開発担当責任者が16日放送のテレビ朝日「激レアさんを連れてきた。」(月曜後11・15)に出演。日本ゲーム史に残る“伝説的なバグ”の一つである「バントホームラン」が生まれた真相を激白した。

 番組ではファミコン誕生40周年特別企画「日本中のゲームファンを大混乱させた張本人、事件の真相を独占告白!」として放送。累計販売本数170万本を記録。野球ゲーム人気に火をつけた伝説的作品「燃えろ!!プロ野球(通称・燃えプロ)」で“伝説的なバグ”の一つである「バントホームラン」が生まれてしまった“張本人”として当時ゲーム開発会社「JALECO(ジャレコ)」に所属し、「燃えプロ」の開発者責任者だったというセキさんがゲスト出演した。

 「燃えプロ」の開発者責任者として奮闘していたセキさんだったがある野球ゲームが他社から発売されたことに衝撃を受けたとし、番組MCの弘中綾香アナウンサーは「ちょっとボヤかせてもらいますけど、あの王道野球ゲーム“Fスタ”」と紹介。“隠しきれていない”ゲーム名にスタジオから笑いが起こった。

 セキさんによると実はこの時、8割方“燃えプロ”は完成していて発売まで6カ月を切っていたというが、強力なライバルの存在に危機感を覚え「1から新しい燃えプロを作ろう」と大幅な“修正”を決断。野球ゲーム初の乱闘シーンや初の音声合成システムなどを追加。そして発売1カ月を切ると「誰もかなわないようなさ、怪物バッター作ろうよ!」と思いつき、1987年当時ヤクルトに入団して活躍していたボブ・ホーナーに“白羽の矢”。「5月から途中入団して最初の阪神戦でいきなりホームラン。2試合目には3本もホームランを打った。これはスゴいなと思った。特に私はヤクルトファンだったもので…」と、このホーナーの衝撃から急きょゲームに参戦させることを決意したという。

 そしてこのホーナーの能力を極端に上昇させたことで、バットに当たればほぼほぼホームランという現象を生み出してしまうことに。セキさんが「(僕の方から)そんな直接は言わなかったんだけど社員が気兼ねしてね…忖度ですね」と告白すると再び笑いに包まれた。

 さらにセキさんが思いついてしまったという大々的なCMもバグが生まれた要因になったと紹介。当時このCMが「こんな臨場感あるゲーム見たことがない」「もう発売まで待ちきれないよ」と大反響を呼び視聴者から“発売日を前倒しにしろ運動が起こった”こともあり、セキさんが「OK!もう大体完成してる発売しちゃおう」と普通なら応えない要望に応えてしまったのだという。この発言にお笑いトリオ「3時のヒロイン」の福田麻貴は「ホンマに張本人やんこの人…」と呆れ顔。セキさんは「実は社長から発売日を早くしろと言われてしまって…」と裏事情を明かした。

 この結果、社内は大混乱。誰がどの作業をしたのか、誰が何をチェックしたのかさっぱり分からなくなってしまい、全く誰も完成形をチェックしないまま発売してしまうという事態に。売れ行き絶好調だったが、ユーザーからの電話でバグが発覚。すぐさま緊急会議を実施すると信じられない新事実が発覚。ホーナーのバクが他の選手にも飛び火し、各球団の4番打者がバントホームラン出来る異常事態が発生してしまったのだと説明された。

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