「どうする家康」三日天下・明智光秀“衝撃の最期”酒向芳怪演 ネット絶賛「小物っぷり」演出語る舞台裏

[ 2023年7月30日 20:45 ]

大河ドラマ「どうする家康」第29話。三日天下に終わる明智光秀(酒向芳)。村人たちに取り囲まれ…(C)NHK
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 嵐の松本潤(39)が主演を務めるNHK大河ドラマ「どうする家康」(日曜後8・00)は30日、第29話が放送され、「本能寺の変」(天正10年、1582年)を成した戦国武将・明智光秀の最期が描かれた。

 <※以下、ネタバレ有>

 「リーガル・ハイ」「コンフィデンスマンJP」シリーズなどのヒット作を生み続ける古沢良太氏がオリジナル脚本を手掛ける大河ドラマ62作目。弱小国・三河の主は、いかにして戦国の世を生き抜き、天下統一を成し遂げたのか。江戸幕府初代将軍を単独主役にした大河は1983年「徳川家康」以来、実に40年ぶり。令和版にアップデートした新たな家康像を描く。古沢氏は大河脚本初挑戦。松本は大河初主演となる。

 第29話は「伊賀を越えろ!」。織田信長、死す――。衝撃的な報が世を駆け巡る中、明智光秀(酒向芳)の命令により、徳川家康(松本潤)は浪人から村人まであらゆる者から命をつけ狙われることに。岡崎へ帰還すべく、家臣団とともに逃げる家康に、服部半蔵(山田孝之)は服部党の故郷・伊賀を抜けるべきだと進言。光秀の追手を欺くため、酒井忠次(左衛門尉)(大森南朋)らと別れた家康は伊賀の難所を越え、一路岡崎へ向かうが、道中、謎の伊賀者たちに捕らわれ…という展開。

 家康は「伊賀越え」に成功。羽柴秀吉(ムロツヨシ)は戦国屈指の強行軍「中国大返し(備中大返し)」(備中高松城攻めから、全軍を率いて中国路を京へ取って返した大移動)を敢行した。

 「その頃、山陽道(姫路付近)には、大急ぎで京を目指す大軍勢が。本能寺の変から11日後、明智光秀は戦(山崎の戦い)に敗れ、都を追われておりました」(語り・寺島しのぶ)

 山城・小栗栖。明智が「わしの…わしの方が、信長よりも、うまいことやれたんや!」と叫んだ時、背中に激痛。子どもに竹槍で突き刺された。「こんの、くそ童(わらべ)が!わしを誰やと思っとるんや!」。さらに子どもたちに襲われ、農民たちに取り囲まれると「ハハハ…わしは、明智やないぞ。明智やないぞ」。四方八方から串刺しにされ、地面に倒れ込み、天を仰いで力尽きた。

 「こうして見事、明智光秀を討ち、織田信長公の敵を取ったのでございます。あんの男が」(語り・寺島しのぶ)

 明智の首級が秀吉の元に運ばれる。「あ、明智殿。今までで一番ええ顔しとるがね」――。ニヤリと笑った。

 SNS上には「明智光秀の最期がエグすぎました」「最後まで往生際が悪い」「酒向明智殿…素晴らしい小物っぷりであった」「まるで麒麟を呼べそうもなかった明智光秀の最期だがや」「わしは家康じゃ!と、わしは明智やないぞ!の対比か」「今回の酒向芳さん、ヒール光秀最高」「彩度を抑えた明智光秀の最後の場面。つくづく彩りのない人生であった象徴だね」などの声が上がった。

 ▼川上剛監督(第29話の演出)まず大前提として、第29回のテーマは「徳」だと考えていました。徳のある家康は無事、伊賀を越えますが、徳のない光秀は落ち武者狩りに遭い、敢えなく落命する。そのコントラストを強くするというのを至上命題にして演出に臨みました。

 信長を倒して飛ぶ鳥を落とす勢いの光秀。当時たぶん日本一の有頂天男が、まさかの三日天下で命を落とすわけですが、(山崎の戦いで)秀吉に負けて落ちていく小栗栖(京都市伏見区)で、家来を楯にして1人だけ逃げ切ったと思いきや、後ろから竹槍で刺される。振り返って、自分の天下を終わらせた人間はどこのといつだと見た瞬間に、そこに「一番弱い存在」があったら、すなわち意外にも「子どもの手にかかっていた!」と知ったら、酒向光秀はどんなお芝居をするんだろうと。その屈辱感や悔しさ、衝撃と憤りが是非とも見たくて子どもをキャスティングした次第です。

 あの子どもたちも素晴らしい表情を出してくれました。徳のない為政者に振り回される民衆の怒りを託したわけですが、「家族の仇だと思って光秀さんを突いてね」とお願いしました。

 次回第30話は「新たなる覇者」(8月6日)が放送される。

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