鶴瓶に惚れて“追っかけ” 「落語のことは全く知らなかった」笑福亭鉄瓶だが、すぐに頭角を現す

[ 2023年8月16日 11:00 ]

東・名・阪での独演会に意気込む笑福亭鉄瓶
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【古野公喜のおもろい噺家み~つけた!】 日常の取るに足らぬたあいもない話題を取り上げ、展開して、気がつけば爆笑の渦。落語家・笑福亭鶴瓶(71)がお得意の“つるべ噺”。老若男女に親しまれ、鶴瓶ワールドに引き込む。そんな師匠の話芸にほれ込んで弟子入りしたのが笑福亭鉄瓶(45)。文化庁芸術祭大衆芸能部門新人賞、天満天神繁昌亭大賞奨励賞などを受賞。赤丸急上昇中の噺家だ。

 鉄瓶は最初から噺家になる気がなかった。「落語のことは全く知らなかった」。30年以上前、師匠はタレント活動が主で落語は二の次だった。鉄瓶は故上岡龍太郎さんとの「鶴瓶・上岡パペポTV」に魅せられ、“タレント”の鶴瓶に弟子入り志願。奈良から上京し、鶴瓶が出演していた「笑っていいとも!」の入り待ち、出待ちの機を狙った。「都内で部屋を借り、アルバイトしながら通いました」。かたくなに弟子入りを断る鶴瓶に会い続け、2年かかって弟子入りの夢がかなった。

 師匠が落語に本気になったのを機に、自身も同じく本格スタート。すぐに頭角を現して受賞を重ねた。一方で、師匠ばりの「鉄瓶トーク」も人気。10月に大阪、11月に東京、名古屋で独演会を開く。名古屋は初開催。ジャケット姿で「鉄瓶トーク」に始まり、古典落語、ノンフィクション落語を披露する。

 ノンフィクション落語は今回で3作目。過去に「読み書きのできなかった60歳男性の話」「料理経験のなかった父が娘に弁当を作り続けた話」など実話を落語にして話題に。「今回は『保護司の女性』の話です」。上方落語を全国に広げる活動だけでなく、新作落語の制作などチャレンジ精神旺盛だ。 (演芸担当)

 ◇笑福亭 鉄瓶(しょうふくてい・てっぺい、本名・天野幸多郎=あまの・こうたろう)1978年(昭53)8月14日生まれ、奈良県香芝市出身の45歳。2001年2月、22歳で笑福亭鶴瓶に入門。趣味はキャンプ、観劇。

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