ガクテンソクが2代目王者 大会史上最多得点でザ・パンチ下す「最高ですね」 THE SECOND

[ 2024年5月18日 23:05 ]

「ガクテンソク」のよじょう(左)と奥田修二(C)フジテレビ
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 結成16年以上の漫才師による賞レース「THE SECOND~漫才トーナメント~グランプリファイナル」(後7・00)が18日、フジテレビ系で生放送され、ガクテンソクが初優勝した。

 決勝ではよじょうが、サプライズ誕生日のスケジュールや準備を奥田に事細かくぶっちゃけてしまうネタに運命を託した。結成27年目の大ベテラン、ザ・パンチを294―243の大差で撃破し、賞金1000万円をゲット。大会史上最多得点のおまけ付きだった。奥田修二、よじょうの2人に涙はない。晴れやかな笑顔でガッツポーズすると、奥田がよじょうの肩を力強く抱いた。「最高ですね。こういう日が来ると夢見ていましたけど、現実になると思ってなかったので、大したコメントを用意してません」と笑わせた。

 昨年ファイナリストのテンダラーやジャルジャル、大ベテランのザ・ぼんちなどが決勝に進めず敗退。波乱続きの中、栄冠を勝ち取ったのはガクテンソクだった。1回戦では東京・国分寺に引っ越したよじょうの自慢を、奥田がことごとくこき下ろしていくネタで笑わせ、ラフ次元を288―255で撃破した。

 金属バットとの準決勝では、よじょうが列挙していく歴史上の人物の名言の間違いを、奥田が次々と指摘するネタで勝負し、283―273で破った。奥田は「過去に全国大会に出させていただいた時も、ネタをまず1本以上やったことなくて。2本やれたのはありがたかった。もう1本…」と決勝へ意気込みを語っていた。

 きっちり雪辱を果たし、迎えた大舞台だった。予選のノックアウトステージ16→8では、昨年敗れたマシンガンズを破った。先攻のマシンガンズがガクテンソクいじりをしてウケたのを受け、後攻でいじり返し。爆笑をさらった。タイマン方式、しかも後攻の利点を力に変えた。300点満点中、293点。驚異の大会史上最高得点をたたき出した。

 アマチュア時代から注目された存在だった。05年にはアマとしてM-1グランプリ準決勝に進出。しかし、奥田は「そこが勘違いの始まりでした」と振り返る。何度挑戦しても、M-1は準決勝止まり。よじょうとの関係性も悪くなり、解散の話も出た。しかし、踏みとどまった。「相方が辞めようと言った時に、“俺らが(漫才を)やってたってことを誰も知らないのに、辞めたもクソもないやろ?”と。世の中の人に“あいつら、辞めたな”と思われるまではやろうと」(奥田)。足跡を記すまでは、意地でも続けたかった。頂点を手にしたが、奥田は「何者かにはならたんですけど、漫才は辞めません!」と、芸人続行を高らかに宣言した。

 「40になっていろんな欲が消えて行っているけど、食欲とか…。でも賞レースで勝ちたいという欲だけが消えない」と奥田。関西では数々のレギュラー番組もあったが、後輩に託して昨年、意を決して東京へ進出。勝負の1年を経て、大輪の花を咲かせた。よじょうは国分寺市に居を構えたことを公表している。「一言だけ言わせて下さい。国分寺のみなさん、おめでとうございます!」と絶叫した。

 「THE SECOND」は、結成年が16年以上で、M-1グランプリなどのメジャー賞レースへの出場資格を失った漫才師が狙う第2のチャンスとして昨年、創設された賞レース。昨年はギャロップが優勝。準優勝のマシンガンズの仕事が急増するなど、大きな影響力を示した。優勝賞金は1000万円。グランプリファイナルは1対1のノックアウト方式で行われる。観客100人が1~3点の持ち点で採点し、上位が次のラウンドへ進出した。

 今年は133組がエントリー。グランプリファイナル出場コンビはハンジロウ、金属バット、ラフ次元、ガクテンソク、ななまがり、タモンズ、タイムマシーン3号、ザ・パンチの8組。

 ◇ガクテンソク ボケ・よじょう(42)、ツッコミ・奥田修二(42)により05年に結成。「学天即」から21年に改名。コンビ名は東洋初のロボット「學天則」から。しゃべくり漫才を得意とする。M-1グランプリは4度準決勝(05、15、16、20年)も決勝には届かず。キングオブコントは10、11、21年の準決勝が最高。15年、ytv漫才新人賞に優勝した。

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