田中健が奏でるケーナの調べ「めちゃくちゃ良い健康法」 マチュピチュで出会った南米発祥の縦笛

[ 2023年9月1日 05:00 ]

ケーナを吹く田中健(撮影・西尾 大助)
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 【だから元気!】著名人に健康や元気の秘訣(ひけつ)を語ってもらう企画「だから元気!」。今回は日本テレビドラマ「俺たちの旅」のオメダ役などで知られる俳優の田中健さん(72)です。デビューから50年以上がたった現在も精力的に活動する元気の源は、南米発祥の縦笛「ケーナ」です。(構成・糸賀 日向子)

 毎日1時間から1時間半くらい吹いてますね。基本的には基礎練習。横隔膜や周辺を動かさないと、ちゃんとした音が出ない。楽に吹く方法ないのかなとそればかり毎日探してますよ。ただ、僕は芯の通った音を出したいから、結局力強く吹かないといけないですね。練習するときは、対象物がある方が思いを込めやすいので、公園で木に向かって「木、聞こえるか!?」と強く思って演奏しています。

 少しでも吹かないと、出る音が変わってきちゃう。最近もミュージカルに出演して、時間がなかったら、しばらくうまくいかなかったですね。ただ、長年の積み重ねのおかげか、2時間くらいの練習を2、3日やると元に戻ってくれます。

 ケーナはもう40年近く吹き続けてますね。出合ったのは、27歳くらいの時に旅行で行ったマチュピチュ。イランやネパールなどに行ったときも現地の民族楽器を買うようにしていました。そのなかでピアノと同じ音階があって、現地から部品を定期的に取り寄せたりしなくて良かったのが、ケーナでした。

 最初は全然やるつもりなかったけれど、吹いていたら面白いなと続けるようになりましたね。元々高校の時にブラスバンドでトランペットをやっていたので、なんの抵抗もなかったですしね。
 しかも、当時日本でプロが4人しかいなかったんです。それで当時は日本一になれるぞ!と思ったり(笑い)。役者以外に取り組めるものを持つことができるのも良いなと考えました。

 1本目はマチュピチュで1000円くらいで購入して、何年か練習で使っていました。今使っているものは平泉成さんが作ってくれているんです。92年放送のTBSドラマ「学校があぶない」で共演した時に、持っていたケーナをプレゼントしたら、なんと5本くらい作ってきてくれた。

 その笛がよかったもので、レコーディングに使っちゃったんです。その後も1000本くらい作ってくれていますね。二人三脚で生み出している音でもあります。

 今に至るまで、ずっと独学です。例えば「コンドルは飛んでいく」はビブラートが自分的に気持ち悪く感じて、フルートに似せて吹いている。独学だと何かに縛られずに好きなことができるのが良いところです。

 楽しいから続けているけど、めちゃくちゃ良い健康法でもありますね。毎日深い深呼吸をやっているようなものだから、リラックス効果や免疫が上がる効果がある。しかも運指で指先を動かすから脳の活性化にもつながる。ポケットに入るから、どこにでも持って行けるのも良いところですね。

 いつの間にかライフワークになって、コンサートやCD発売などをしてきたけれど、今一番やりたいのは温泉場でのヒーリング。温泉ついでに聴いてもらって、リラックスしてもらう。そして演奏することで自分も楽しむ。これができれば最高ですね。


 ◇田中 健(たなか・けん)1951年(昭26)3月6日生まれ、福岡県出身の72歳。72年、「あおい健」の名で歌手デビュー。74年に芸名を「田中健」に改称。同年、日本テレビドラマ「春のもつれ」で俳優デビュー。翌75年の映画「青春の門」で人気俳優になり、脚光を浴びる。


 ≪「俺たちの旅」DVDコレクション「誰かと自分が重なる作品」≫ DVD付きマガジンシリーズ「昭和 傑作テレビドラマ DVDコレクション」の記念すべき創刊号として、「俺たちの旅」が販売中だ。「主要人物の誰かと自分が重なる作品になっている」とアピールした。また、8日には、同作で主演した中村雅俊(72)によるニッポン放送「オールナイトニッポンゴールド」(後10・00)にゲスト出演する。「もう40年くらい付き合いがあるから、しゃべっている間にいろいろエピソードが出てくるはず」と笑顔を見せた。

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