斎藤工 覚悟の世界進出語る「これで幕引きになっても、というくらい」 映画「スイート・マイホーム」

[ 2023年8月17日 04:30 ]

 「スイート・マイホーム」でインタビューに答えた斎藤工
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 俳優の斎藤工(41)が「齊藤工」名義で監督した映画「スイート・マイホーム」が、9月1日に全国で封切られる。

 長編映画は「blank13」以来、5年ぶり2作目。既に中国・上海国際映画祭、米ニューヨーク・アジアン映画祭で上映され、本紙のインタビューに「メード・イン・ジャパンで海外に向けた作品を、自分がベストと思える形で生み出していきたい思いが強くなった」と世界への意欲を新たにした。

 2018年の小説現代長編新人賞を受賞した、神津凛子さんの同名小説が原作。夢のわが家を手に入れた家族の周りで続発する不可解な事件によって、家の中に潜む恐怖が明らかになっていくミステリーだ。斎藤は10年ほど前から映画の自主制作を始め、短編もこれまで10本近く監督。今回は初めて監督としてのオファーを受け「監督は役者以上に、一本で生命スイッチが止まる怖さをはらんだ職業。これで幕引きになっても、というくらいの気持ちで皆を巻き込んだ」と、信頼を置く窪田正孝(35)を主演に迎え、共演の蓮佛美沙子(32)、奈緒(28)らのキャスティング、スタッフィングにもこだわった。

 撮影はコロナ禍に加え、撮影環境の改善を求める声が上がっていた時期で「役者たちに酷な役割を渡している物語なので、風通しのいい現場を意識した」と説明。当初はロングショットを多用する計画だったが、キャストたちの演技を見て「寄りのタイトなショットが抜群に力のあることが分かり、3日目から軌道修正した。彼らでなければ達成できなかった」と臨機応変に演出したことを明かした。

 俳優としての認知度が低いニューヨークでは「アトラクションのような悲鳴が起きたり、思わぬところで笑ったりと存分に味わってもらった」と手応え。上海では自身の写真入りうちわを持ったファンもいたが、作品の核心を突いた質問を受けハッとさせられた。「海外では日本映画が重宝されている現状がある。日本の価値を表すメディアとして映画があるのだから、そういう企画をどう生み出し切り開いていくか。面白い時代になってきたと思います」。その表情には並々ならぬ決意がにじんでいた。 

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