TBS「世界陸上」総合司会・石井アナの注目は… 米ライルズ「かめはめ波」ポーズに込めた感動の意味

[ 2023年8月19日 13:00 ]

スポニチアネックスの取材に応じ、世界陸上について熱く語ったTBS石井大裕アナウンサー
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 TBSが中継する「世界陸上ブダペスト」は19日に開幕する。生中継は同日午後3時にスタート。今大会の総合司会は、同局の江藤愛アナウンサー(37)と石井大裕アナウンサー(37)が務める。石井アナはフィールドキャスターからの転身。世界のトップアスリートを細かな部分まで取材している石井アナだからこその注目点を聞いてみた。(鈴木 美香)

 --世界陸上開幕までまもなくです。
 「直前の取材で選手たちがピークに近づく姿を間近に見ているので、どんな記録が見られるんだろう、どんな取材ができるんだろう、どんなことを伝えられるんだろうと僕自身もワクワク感が高まってきています」

 --石井アナはたくさんのアスリートを取材してきました。今大会での注目の選手についてですが、日本人選手から教えてください。
 「まずは、やり投げの北口榛花選手です。昨年スイスで行われた国際競技会の取材の際、街中で北口選手が子供たちからサインを求められている姿を見ました。昨年の前回大会は銅メダル、(世界最高峰シリーズの)ダイヤモンドリーグで今季2勝で世界ランキングトップに立つなど、いまや誰もが認める世界的アスリート。そんな彼女でも、今年のシーズン悩んでいる時期がありました。それを乗り越えて、67メートルを超える日本新記録をつくり、世界陸上に向かってピークが来ている。どんな投てきを見せてくれるのか楽しみです」

 --トラックの日本人選手では?
 「3000メートル障害の三浦龍司選手、110メートル障害の泉谷駿介選手に注目したいです。三浦選手の3000メートル障害は織田裕二さんが中継で熱く語っていたケニアのケンボイ選手など、アフリカ勢の種目とされてきた中で、三浦選手は昨年のダイヤモンドリーグファイナルで4位に入った。その後のインタビューで、メダルじゃないと意味がないと悔しがっていた。あの時、久しぶりに凄い日本のアスリートに会ったと胸が高まりました。どこまで上を目指しているのかワクワクします。泉谷選手は6月のダイヤモンドリーグで初出場初優勝、7月は2位。ここに来て非常に安定しています。身長は1メートル75で目立つ体格ではないのに、メダルも狙えるタイムを出している。北口選手、三浦選手、泉谷選手をはじめ、日本選手が世界に挑む姿をぜひ応援してほしいです」

 ―-世界の選手ではどのような選手を紹介したいですか?
 「選手の実家や周辺の取材も続けてきたので、たくさん知ってほしい選手がいます。棒高跳びの世界記録保持者となっているスウェーデンのデュプランティス選手、短距離女王のジャマイカ、フライザープライス選手…。さまざまなエピソードがありますが、200メートルで世界陸上連覇中の米国のノア・ライルズ選手。彼はドラゴンボールの『かめはめ波』ポーズを披露することでも知られていますが、そこに意味があるんです」

 --「かめはめ波」ポーズは日本の視聴者としても親しみがわきますが、どんな意味があるのでしょうか?
 「彼は幼いころに両親が離婚。『母親が苦労して育ててくれたのだけれど、貧しくてつらい日々もあった中、あきらめないで人生を歩んでこられたのは、スポーツ界の(あこがれの象徴となる)アイコンの存在があったから。今度は、自分が子どもたちの憧れにならないと。』と話していていました。だからこそ常に『アイコンになりたい』とインタビューでも言っています。大好きなアニメの主人公の『かめはめ波』ポーズも、そういう背景から派手にやって、世界中に愛されるキャラクターになるという思いが込められているんです」

 --やはり、取材を続けてきた石井アナだからこそのエピソードが世界陸上を見る視聴者をより一層楽しませてくれそうですね。最後に視聴者に熱いメッセージをお願いします。
 「来年はパリ五輪、25年に世界陸上の東京大会があります。今大会でスターが生まれ、パリ五輪でスーパースターになり、東京大会にスーパースターとしてスタジアムを熱くする。そんな流れがあるような気がします。そういった中で、新たなスターが誕生する瞬間が今回の世界陸上にはあると思います。歴史の目撃者となり、ぜひ一緒に楽しんでいただきたいと思っています」

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