スポーツ巡る不祥事を数多く担当した北村弁護士、テニス加藤未唯の全仏失格問題を解説「訴訟しかない」

[ 2023年6月22日 12:17 ]

北村晴男弁護士
Photo By スポニチ

 弁護士の北村晴男氏(67)が、22日までに公式YouTubeチャンネルを更新。今月4日にパリで行われたテニスの全仏オープン女子ダブルス3回戦で、加藤未唯(ザイマックス)の返球したボールがボールパーソンに当たったことが「危険行為」とされ失格となり、賞金とポイントを没収されたことにについて私見を述べた。

 北村氏は21日、「【テニス四大大会全仏オープン】加藤未唯選手の失格は妥当なのか?」と題する動画を投稿し、この問題について視聴者からの質問を取り上げた。

 視聴者から寄せられた「審判団や抗議した相手選手についてどう思いますか?」という質問を読み上げ、北村氏は「テニスについて何も知らない私がお答えするのは大変恐縮なのですが」とした上で「ただ、私が最初に見て思ったのは、これ大会運営上の問題じゃないの?」と指摘した。

 北村氏は「大会運営サイドの運営の仕方がめちゃくちゃ稚拙だったんじゃないですか?そのくらいのことは考えなさいよと、まず最初に僕は思いました」と、ボールパーソンに当たるなどの事象についてはあらかじめ想定しておくべきだと指摘。審判団が最初の「警告」の判定を覆したことについても「コート上の審判は、警告が適切だなと判断した。それに対して相手選手が抗議をして、審判団が最終的に判断を下した。失格を判断した人間は、何を根拠にどう判断したんだ」とあきれたように語った。

 「加藤選手に関してマイナスの感情を持っている人間が判断したんじゃないかとか、判断能力が著しく劣る人間が上部組織・審判団の中にいて、これがやたらえらい人だったりして…とか、さまざまなことを考えてしまいますよね」と、世論に共感し「当然映像を確認しているはずで、加藤選手が故意にぶつけているようにはとても見えない。誰がどうみても“故意ではない”というものに対して、失格と判断したのは、判断能力がめちゃめちゃ低い人間がふんぞり返って大会役員とかにいたりして、何か言うと周りがそれに対して文句言えないとか、異常事態が起こっているとしか思えない」と持論を展開した。

 北村氏は「スポーツの団体には、稀にこういうことがありますよね」と吐露。北村氏は過去、プロ野球や大相撲、ボクシングなどスポーツに関わる多くの訴訟を担当しており、自身が担当した過去の不祥事を紹介した上で「最後の最後は訴訟しかない」と主張。「何でもかんでも訴訟すればいいとは思いませんが…」とした上で、組織の中では解決できない問題があるとして「外から見てどう考えてもおかしい時は、もちろんマスコミが叩くのも結構なのですが、それでは変わらない…となれば、最終的に訴訟しかないですよね」と、弁護士の立場から、この問題への見解を述べた。

 今回のケースについては「アメリカの選手だったら即訴訟していると思います」と推測。「大事なポイント、大事な賞金を没収されていますから、損害も大きい」といい、「審判団は権限を持っているだけに、誤った判断をするというのは、影響が大きすぎるし、誰もこれを直ちに是正できないので、責任が一番重いのは審判団です。次は抗議をした相手選手。その次は、大会本部の運営責任者。判断力がそこまで高くない、かつ俊敏性のない、そういう少女をボールガールに採用したという大会運営本部が悪いのかなと、私は思います」と説明した。

 抗議をした相手選手については「静かに審判が警告をした、そのあと再開される試合に全力を尽くすのが、アスリートなんじゃないのかな。自分のプレーと全く関係のない抗議する発想が、私には全く理解できません」と思いを吐露。この動画には「おっしゃる通りですね。私は審判の判定が覆ることがあまりにおかしいと思いますね」「相変わらずこの人の説明は客観的で的を得ていてそして実に分かりやすい」「対戦相手での抗議の結果失格になるのがおかしいですね。最初は、警告だけだったのに」と、さまざまなコメントが寄せられた。

続きを表示

「美脚」特集記事

「STARTO ENTERTAINMENT」特集記事

2023年6月22日のニュース