工藤静香 デビュー曲で味わった「歌えない」ことへの葛藤 歌姫としての思い「還暦とかは歌っていたい」

[ 2022年7月19日 14:16 ]

歌手の工藤静香
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 歌手でタレントの工藤静香(52)が19日、フジテレビ系「ポップUP!」(月~金曜前11・45)にVTR出演。歌姫として「歌えない」ことへの葛藤を吐露する場面があった。

 今年で「禁断のテレパシー」(1987年)でのソロデビューから35周年を迎えた工藤。デビュー曲でオリコン1位を獲得し、その後もヒット曲を連発した。

 デビュー曲について「(出だしが)“夜明けに抱かれて~”って入るんですけど、あそこはやっぱり緊張しまして、ちゃんと歌えたことが1回もなかった」と苦笑。「なんか音が揺れてしまって、ちゃんと歌えないっていうことをフィーチャーされたんですよね、歌番組で。そしたらまた余計に歌えなくなってしまって、やっぱり生放送が多かったこともあり、とっても緊張するのもあって、“歌わなきゃ”“ちゃんとしなきゃ”“ここ決めなきゃ”っていう自分の気持ちに、いつも負けていたと思います」と振り返った。

 ターニングポイントとなったのは3枚目のシングル「抱いてくれたらいいのに」(1988年)だといい、工藤は当時はまだ17歳。「歌詞に大人っぽすぎるっていうのも、まるっきり感じなかったです」と回顧。「全部すんなり入ってきたのと、ちょっとロックバラードで、私がこういう曲を歌えるかどうか、試すときでもあったので、(プロデューサーが)“歌えなかったら違う曲にしよう”って、私は何が何でも『抱いてくれたらいいのに』を自分のものにしたくて、あんなに執着心を覚えたことないです。最初で最初ぐらい“これは何が何でも人に取られなくないよ”って思って、一所懸命歌ったのを覚えてます」と懐かしんだ。

 「自分の声を好きになれなかった時期がありました」とも。17枚目のシングル「声を聴かせて」(1992年)の時だったそうで「ゴスペルっぽい曲だったんですけど、その楽曲はとっても好きで、この歌を歌いたいと思う反面、その歌に自分の声が合わないと思ってしまったんです。ちょっと自分の声を変えたいと思って、無理にのどを痛めるようなこと、お酒でうがいをしてみたり、のどを変えたくて、一日中、歌ってのどをからしてみて、そうしたらこの歌に合うんじゃないかとか、いろいろ一所懸命ガムシャラに試したのを覚えています」と明かした。

 歌い続けてきて「若い時の自分が例えば、愛してるって言うと、異性に対する愛してるっていう言葉になるじゃないですか。でも今歌うと愛してるって言う言葉もとても広く伝わっていくので、そういう意味ではアレンジ+年齢って言うのも、すいぶん変わって、捉えてくるんじゃないかなとは思います」と工藤。今後についても「病気をしなければ還暦とかは歌っていたいですね。声だけ何とかなればいけるかなと、容姿とかはもうしょうがないので、変わってしまうことなんでね。声だけでも保っていきたいなとは思います」と前を向いた。

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2022年7月19日のニュース