HYBE・ADOR、審問期日でも激しい対立…ミン・ヒジン代表の解任めぐり様々な主張

[ 2024年5月17日 16:30 ]

HYBEレーベル傘下のADORのミン・ヒジン代表側が、NewJeansのメンバーがHYBEから差別を受けていると主張し、メンバーもミン代表と一緒にいたいという意思を伝えたと明らかにした。一方、HYBE側はミン代表がNewJeansのメンバーを蔑む発言をしたと主張した。 

17日午前、ソウル中央地方法院民事合議50部(部長判事キム・サンフン)は、ミン・ヒジン代表がHYBEを相手に提起した議決権行使禁止仮処分訴訟の審問期日を開いた。

今回の仮処分申請の要旨は、31日に開かれるADORの臨時株主総会で、ADORの持分80%を保有する親会社HYBEが、ミン代表の解任案に議決権を行使できないようにしてほしいというものだ。

この日の裁判には、ミン代表側の法律代理人である世宗とHYBE側の法律代理人であるキム&チャン法律事務所が出席した。

ミン代表側の法律代理人は「HYBEが“ミン・ヒジン初のガールズグループ”を作ろうとしてミン・ヒジンを入社させたが、約束を破ってLE SSERAFIMをデビューさせた。NewJeansの迅速なデビューのためにADORを設立し、メンバーを連れてきた。NewJeansのデビュー前に広報をする時も“全員10代”などのタイトルを使わせないようにした。LE SSERAFIMがミン・ヒジンのガールズグループでないことを懸念した」と、HYBEによるNewJeansへの差別扱いを主張した。

続いて、HYBEのバン・シヒョク議長がNewJeansメンバーの挨拶を無視したという報道に関して「挨拶を無視したのも事実」とし、メンバーが送ってきたメッセージを公開した。

ミン代表側の法律代理人は、今年下半期にNewJeansがアルバムを発売する予定で、来年にはワールドツアーが予定されていることを明かしながら、「NewJeansは自分たち自身がミン・ヒジンと一緒にいたいと言っている。ミン・ヒジンの役割がそれだけ大きいということだ。これはNewJeansのファンも認めている」と話した。

また「4月16日以降、HYBEがNewJeansの長期休暇に言及した。NewJeansのメンバーと法定代理人は恐怖に震えるしかない。ミン・ヒジンの解任は本人だけでなく、NewJeans、ADORにも取り返しのつかない損害をもたらすだろう」と述べた。そのうえで、仮処分申請を認容してほしいと伝えた。

しかし、HYBE側の法律代理人はミン代表側の主張に反論し「ミン・ヒジンが関心があるのはNewJeans自体ではなく、NewJeansが稼ぐお金だ」とし「(ミン・ヒジンが)『私がいなかったらNewJeansがデビューできない状況だったから、かわいそうで我慢できなかった』と母親のような心情だと言いますが、実際は側近たちに『NewJeansの後押しするのが大変だ』『NewJeansのメンバーをアーティストとして扱うのが大変だ』『NewJeansはNewJeansではなく、私のおかげで成功した』と蔑む発言をした」と主張した。

続いて、ミン代表がNewJeansのメンバーが自分に精神的に従属することを望む目的で、ガスライティング(被害者に些細な嫌がらせを行ったり、わざと誤った情報を提示し、被害者が自身の記憶、知覚、正気を疑うよう仕向ける手法)をしたという主張もした。HYBE側の法律代理人は「ミン・ヒジンはNewJeansのメンバーが対外的に行うインタビューでも、自分が決めた台本を一つも間違えないように言うことを望んだ」とし「アーティストが受動的な役割だけに留まることを望むような、ある種のガスライティングを母と娘の関係として言っている。ミン・ヒジンはNewJeansを盾にして自分を守っている」と話した。

またHYBE側は、任期保障を明示した株主間契約に基づいて自分を解任できないという主張、NewJeansがHYBEの最初のガールズグループである約束を守らなかったという主張、ILLITがNewJeansを盗用したという主張、自分が解任されるとNewJeansのメンバーは精神的なショックを受け、カムバックスケジュールの消化が困難になるという主張などに反論した。

HYBEは「HYBEはミン・ヒジン代表を解任することができる株主総会特別決議要件を備えている。商法上、任期中の取締役の解任は解任事由の有無に関係なく、株主総会特別決議でいつでも可能だ。また、株主間契約に重大に違反したり、背任横領などの違法行為時、業務遂行に重大な欠格事由が発生した場合、辞任を要求することができる。ミン代表は無数の不正行為、違法行為、善管注意義務違反行為で株主間契約を重大に違反した」と主張した。

続いて「ミン・ヒジン代表は2021年『NewJeansのデビュー順は気にしないから、私のレーベル(ADOR)の最初のグループとしてNewJeansを連れて行きたい』という趣旨で要求。また、女性巫女(ムーダン、シャーマン)の指導を受けて『バン・シヒョクのガールズグループはすべて破滅し、私たちは主人公のように最後に登場しよう』とNewJeansのデビュー時期を決めた。また、ミン代表は『亜種』『コピー』などの刺激的な言葉でILLITを貶めた。結局、ミン代表の主張はすべてイシュー化そのものが目的であり『頭痛の種になるだろう』『交渉しようと入ってきたらいいな』と明かしたことがある。結局、内部告発は手段であっただけで、ただ私利私欲を追求するためだけに他アーティストを攻撃した」と明らかにした。

また、HYBEは「自分が解任されるとNewJeansのメンバーが精神的なショックを受け、カムバックスケジュールの消化が困難になる」というミン・ヒジンの主張に「一種のガスライティングだ。ミン代表はNewJeansのメンバーを、自分がいないとうまく活動できない弱い存在として表現し、実際に公演でも台本から外れた発言を一切できないように教育するなど、NewJeansのメンバーが自分に精神的に従属することを望んでいるようだ」と話した。

ミン・ヒジンは自身の金銭的利益のためにアーティストの両親まで巻き込み、グローバル投資家に会い、HYBEの社外取締役、株主、協力会社まで抱き込もうとし、巫俗的な経営を行い、業務遂行に重大な欠格事由を発生させたと主張している。

特に、HYBEは「ミン代表はこれまでいかなる投資家とも会ったことがないとしたが、監査の結果、ADORの経営陣は経営権奪取にむけた友好勢力の抱え込みのため、内部役職員と外部投資家、アナリストなどを問わず接触した。HYBEの主要株主であるD(Dunamu)と主要協力会社であるN(Naver)社の幹部と接触した事実も明らかになった。経営権奪取のために『HYBEの株主がHYBEの株式を売却するように、協力会社がパートナーシップを切らせる』という脅迫をし、HYBEがADORの株式を自分たちに売却させる計画を立て、両社の幹部と会ってHYBEに対する非難を増やした。両社関係者とも不審な気配に気づき、具体的な議論を進めず、すぐに不純な意図をHYBEに伝えた。それでもミン代表は側近に『投資額基準で1~10位程度に投資先を整理してみろ』と友好勢力の管理を指示した」と主張している。

一方、裁判所が引用決定を下した場合、HYBEの議決権行使が妨げられ、ミン代表の解任は不可能になる。却下された場合には、HYBEがミン代表を解任するとみられる。仮処分結果によってミン代表の運命が決まる。

ADORは31日に臨時株主総会を開催する予定だ。裁判所は臨時株主総会が開かれる2週間以内に、仮処分認容または却下決定を下す見通しだ。

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