一ヶ月で腹筋を割る科学的に正しい方法[運動ゼロ]

[ 2024年5月16日 09:00 ]

どうもこんにちは、牧野亮です。普段は地方のIT企業でサラリーマンをしながら、筋トレの沼にハマって以来週5でジムに通っている“筋トレライター”です。

そろそろ夏が近づいてきたので、今年こそは腹筋を割りたいという方も多くいらっしゃると思います。そして、できれば運動せずに一ヶ月くらいの短期間で腹筋を割りたい、というのが本音ですよね。

そんな都合のいい話あるわけないよな……。と思いながら「腹筋 割る 一ヶ月」と検索しているあなたに朗報です。条件付きですが、腹筋を一ヶ月で割ることはできます。

ということで、今回の記事では運動ゼロで腹筋を一ヶ月で割る科学的に正しい方法をご紹介いたします。

【割れた腹筋】を最速で作る戦略とは[トレーナー解説]

まずは結論から。一ヶ月で腹筋は割れるのか?

最初にお伝えします。一ヶ月で腹筋を割ることはできます。

ただし、誰でも割れるわけではありません。

目安としては体脂肪率が20%未満の人であれば、一ヶ月で腹筋を割れる可能性があります。

逆に言うと、現在体脂肪率が20%を超えていたり明らかに太っている人は、残念ながら一ヶ月という短期間では腹筋を割ることができません。

なぜ体脂肪率が20%未満である必要があるのか? その理由は、腹筋を割るための条件について知ることで明らかになります。

腹筋を割るための絶対条件

では、次に腹筋を割るための条件についてご説明します。

そもそもどんな人でも腹筋は割れている

ご存知でない方は驚かれるかもしれませんが、実はどんな人でも腹筋は割れているのです。なので、腹筋が割れている人はマッチョなわけではないですし、もちろんあなたの腹筋も割れています。

「いやいや、私は割れていません。割れていないから、割る方法を探しているんです」と、思われた方。

お気持ちは良くわかりますが、もう少し話をさせてください。

割れて見えない原因は体脂肪がついているから

先ほどどんな人でも腹筋は割れているとお伝えしましたが、これはまぎれもない事実です。いわゆるシックスパックを構成する筋肉は腹直筋と呼ばれ、個人差はありますがもともと6〜8つに割れています。

では、なぜもともと6〜8つに割れているのに、割れて見えないのでしょうか?

それは腹直筋の上に脂肪が覆いかぶさっているからです。

体の構造上、皮下脂肪は筋肉よりも外側に蓄積されます。そのため、脂肪の量が多いと筋肉が埋もれてしまい、腹筋の割れ目が見えなくなってしまうのです。

腹筋を割るための絶対条件は、体脂肪率が15%を切ること

では、体脂肪をどれくらい減らせば腹筋が割れて見えるのでしょうか。

個人差はありますが体脂肪率15%を切ると、うっすらと腹筋のラインが見えてきます。そのため、体脂肪率が15%を切るまで体脂肪を減らすことが、腹筋を割るための絶対条件です。

そして、一ヶ月で体脂肪を15%を切るためには、現在の体脂肪率が20%未満でないと現実的ではありません。

腹筋を割るために必要なのは筋トレではなくダイエット

腹筋を割るために毎日頑張って腹筋運動や腹筋ローラーなどの筋トレをしている方にとっては非常に残念なお知らせですが、いくら筋トレをしても腹筋は割れません。

逆に、筋トレどころか運動ゼロでも腹筋を割ることは可能です。

なぜ筋トレをしても腹筋は割れないのか?

筋トレをして腹筋を鍛えると筋肉が成長し、腹筋の凹凸がハッキリして割れ目が深くなります。しかし、いくら割れ目が深くても、先ほどお伝えした通り体脂肪が多いとすべて隠れてしまいます。

「いやいや、腹筋を鍛えればお腹の体脂肪が落ちるんじゃないの?」

と、昔の筆者のように反論したくなる方もいらっしゃると思いますが、残念ながらそれは正しくありません。

人間の身体の仕組み上部分痩せはできないので、腹筋のトレーニングをしてもお腹の体脂肪が落ちることはないのです。

「部分痩せ」はありえる?ありえない?ダイエットのウソ・ホント

さらに、そもそも筋トレは消費カロリーが低いので体脂肪を落とすのに向いていません。

なので、結局どれだけ筋トレを頑張って腹筋を鍛えても、腹筋の上についた体脂肪を落とさない限り、腹筋を割ることはできません。

体脂肪を落とすなら、運動よりも食事制限

では、体脂肪を落とすにはどうしたらいいのでしょうか?

体脂肪は一日のカロリー収支(摂取カロリーから消費カロリーを引いた数値)がマイナスになると減少します。

つまり、運動して消費カロリーを増やすか、食事制限をして摂取カロリーを減らすかのどちらか、もしくは両方が必要です。

どちらの方法でカロリー収支をマイナスにするかは、個人の好みによりますが、私の経験上、効率が良いのは圧倒的に食事制限です。

●ご飯1杯=約3.5キロ走る

たとえば、茶碗一杯のご飯(約150グラム)は234キロカロリーですが、同量のカロリーをランニングで消費するためには、約3.5キロも走る必要があります。(体重60キロの人の場合)

3.5キロ走るか、茶碗一杯のご飯を我慢するか。

あなたならどちらを選びますか?

以上の理由から、腹筋を割るために必要なのは筋トレではなくダイエットであると言えます。

腹筋を一ヶ月で割るための科学的に正しい方法を4ステップで解説

ここまでの説明で、腹筋を割るための条件は体脂肪が15%を切っていること、そのためにはダイエットが必要だとわかりました。

あとは、体脂肪率を15%未満にするためにカロリー収支をキッチリ計算し、ひたすら計算通りのカロリーで生活するだけです。なんとも地味ですが、これこそが科学的に正しく腹筋を割る方法です。

では、詳細について4つのステップに分けて解説をします。

1.現在の体脂肪率を測る

まずは現在の体脂肪率を測りましょう。

体脂肪率を測る方法は体組成計を使うのが一般的ですが、市販の体組成計は測定値にかなりブレがあります。なので、できればInBody(インボディ)と呼ばれるジムなどにある高性能の体組成計を使うことをおすすめします。

InBody(インボディ)

もし、体組成計で体脂肪率を測ることが難しい方は、体脂肪率で画像検索などをし、視覚的に参考にしてみてください。

体脂肪率ごとに見た腹筋

▲編集部が作成したイメージ画像
注:実際に体脂肪率と腹筋を照らし合わせたものではなく、あくまでイメージ図となります

なお、記事の冒頭でもお伝えしていますが、一ヶ月で腹筋を割るためには、現在の体脂肪率が20%未満である必要があります。

2.落とす必要のある体脂肪の量を計算する

腹筋を割るために必要な条件は、体脂肪率が15%を切っていること。そのため、現在の体脂肪率を15%未満にするために、落とす必要のある体脂肪の量を計算しましょう。

●体脂肪率を15%未満にするために、落とす必要のある体脂肪の量の計算方法

現在の体重 × (現在の体脂肪率 ー 14%)

たとえば体重60キロで体脂肪率が18%の人の場合は、以下のようになります。

60キロ × (18%ー14%)=2.4キロ

この場合、一ヶ月で2.4キロの体脂肪を落とすと理論上は腹筋が割れることになります。

3.カロリー収支の計算をする

落とす必要のある体脂肪の量がわかったら、次はカロリー収支がマイナスになるように摂取カロリーの設定をしましょう。

なぜなら、体脂肪はカロリー収支をマイナスにしなければ落とせないからです。

計算が多くて面倒ですが、具体的な数字で表すことが大切なのでもう少し頑張ってください。

●摂取カロリーの計算方法

消費カロリー ー (落とす必要のある体脂肪の量(kg) × 7200kcal ÷ 30日)

●消費カロリーの計算方法

基礎代謝 × 活動レベル

  • 基礎代謝の計算方法
    男性: 13.397 × 体重kg + 4.799 x 身長cm - 5.677 × 年齢 + 88.362
    女性: 9.247 × 体重kg + 3.098 x 身長cm - 4.33 × 年齢 + 447.593
  • 活動レベル
    ① ほぼ運動しない(通勤、デスクワーク程度):1.2
    ② 軽い運動 (週に1〜2回): 1.375
    ③ 中程度の運動(週に3〜5回): 1.55
    ④ 激しい運動(週に6〜7回) :1.725
    ⑤ 非常に激しい(1日2回) :1.9

※消費カロリーの計算は非常に面倒ですが、カシオ計算機株式会社が運営するTDEEの計算サイトで簡単に計算をすることができます。

30歳で身長170センチ、体重60キロ、体脂肪率18%活動レベル③の人の場合、一ヶ月腹筋を割るため目標摂取カロリーは以下のようになります。

2383kcal ー (2.4kg × 7200kcal ÷ 30日) = 1807kcal

4.設定した摂取カロリーを守るために食事制限をする

たくさんの計算お疲れ様でした。

ここまできたらあとは簡単。先程計算した通りの摂取カロリーをひたすら守って1ヶ月間過ごせば、腹筋を割ることができます。

PFCバランスとは。計算方法を解説!たんぱく質・脂質・炭水化物の理想量を知りたい人へ

次:摂取カロリーをドカンと減らす3つのコツ

摂取カロリーをドカンと減らす3つのコツ

とはいえ、カロリー収支をマイナスにするのって大変ですよね。筆者も何度もカロリー制限を行ったことがあるので気持ちはよくわかります。

そこで、実際に筆者が実践したことのある、摂取カロリーをドカンと減らすためのコツをご紹介します。

1.調理方法を変える

カロリーを減らすためには脂質を減らすことが何よりも重要です。そして、脂質を減らすためには食材を変えることはもちろんですが、調理方法を見直すことも効果的です。

具体的には揚げる・炒めるよりも、煮る・蒸す調理方法に変えてみましょう。

そうすることで調理に必要な油の量が一気に減るので、その分カロリーを減らすことができます。

2.オイルスプレーを使う

オイルスプレーは油を霧吹きのように噴出させられる便利なキッチンツール。オイルスプレーを使うことで、油の使用量を必要最低限に抑えられます。

3.人工甘味料を使う

人工甘味料はしっかり甘みがあるのに、カロリーはゼロというすぐれもの。

たとえば煮物など砂糖をたっぷり使う料理も、人工甘味料を使うことで味はそのままなのに、カロリーを大幅にカットすることができます。

人工甘味料は太る、体に悪いってホント?ライザップトレーナーが解説

運動なしで腹筋を割る唯一の方法とは「体脂肪を落とす」こと

今回は腹筋を一ヶ月で割る方法について解説しました。ダイエットをして体脂肪を落とすという地味な方法ですが、これこそが腹筋を割る唯一の方法です。

今年こそは腹筋を割るために、筋トレではなくダイエットを頑張りましょう。

執筆者プロフィール

牧野亮

30年もの時間を費やし手塩にかけて大切に育ててきた贅肉に別れを告げるべく筋トレを始めた。それ以来筋トレの沼にハマってしまい、週5でジムに通い週7で自炊をするように。自信のある筋肉は「表情筋」、得意な料理は「水溶きプロテイン」。

監修者プロフィール

富田巧哉(とみた・たくや)

EPARKスポーツ認定トレーナー・MELOS公認トレーナー・イベントプランナー。東京都足立区出身、1995年9月2日生。東京学芸大学中等教育教員養成課程保健体育学科卒。

【公式SNSアカウント】
Youtube⇒https://www.youtube.com/channel/UCSbBrzm7jMKwQV93CsDS39w
Facebook ⇒ https://www.facebook.com/melos.mag/
Twitter ⇒ https://twitter.com/melos_mag/
Instagram ⇒ https://www.instagram.com/melos.mag/
LINE ⇒ https://lin.ee/4ZoeTKj

<Text:牧野亮/Edit:編集部>

「羽生結弦」特集記事

「テニス」特集記事

2024年5月16日のニュース