日本海テレビ謝罪 元局長の着服発覚「24時間テレビ」寄付金などから10年間で1000万円超 懲戒解雇

[ 2023年11月28日 14:36 ]

日本海テレビが発表した書面
Photo By スポニチ

 日本テレビ系列の日本海テレビ(本社・鳥取県鳥取市)は28日公式サイトで、元経営戦略局長が局の売上金など総額1118万2575円を着服していたと発表した。元局長は懲戒解雇とし、局は警察に被害届を提出した。

 着服した総額のうち、264万6020円はチャリティー番組「24時間テレビ」に寄せられた寄付金から、853万6555円は売上金など弊社の資金から着服したものだという。

 同社は「寄付金の着服は、一般の皆様から寄せられた善意を踏みにじって私腹を肥やした行為で、到底許せず、弊社は11月27日付で元局長を懲戒解雇とし、鳥取県警鳥取署に被害を届け出ました」と被害届を提出した。

 「弊社は責任をもって保管すべき皆様の浄財が着服されるのを10年間、見落としてしまいました。ご寄付いただいた皆様をはじめ、ボランティアで活動にご協力くださった皆様、同番組に関わる皆様、ご関係の皆様に深くおわび申し上げます。公共の電波をお預かりする立場として、あってはならない事態を引き起こしました。まことに申し訳ありませんでした」と陳謝した。

 同社の調査によると、元局長は「24時間テレビ」の寄付金から、14年に50万2400円、15年に32万9000円、16年に34万8800円、17年に45万円、18年に30万円、19年に29万9000円、20年に23万4100円、23年に18万2720円を着服。募金終了後、金融機関へ運ぶまで、鳥取市の本社内で保管していた紙幣や貨幣から、周囲の目を盗んで一部を持ち出し、自分の銀行口座に入れていた。「着服の被害者は寄付を寄せてくださった皆様であり、弊社は元局長を鳥取署に告発することも検討しています」とした。

 同局資金への着服は、14年6月から21年3月に計8回にわたって行われていたた。15年5月、原局のミスで重複申請された支払い案件で、削除すべき1件(106万2072円)も入金したようにデータを改ざんしたほか、21年2月には同局負担の役員定期保険のうち、次年度で退職する取締役の分(329万2668円)は支払い不要なのに、払ったように偽装するなどの方法で、いずれも元局長の口座に入金したと話しているという。

 11月初めに税務調査で着服が発覚するのを恐れ、元局長が自 ら申告。社内調査で「24時間テレビ」寄付金の着服も判明した。

 動機として「最初の不正の2014年当時、親族のために金を用立てる必要があった。そのころ、会社に着服しても発覚しにくい入金があり、思いついた」などと語っているとし「後輩らを連れてよく飲み歩き、スロットも好きだったといい、こうした金に使ったと、弊社は見ています」と指摘。「448万4200円をこれまでに返還しており、残金も弁済すると話しています。着服された寄付金全額は、責任をもって24時間テレビチャリティー委員会にお届けいたします」とした。

 元局長は、1994年入社。2014年4月に経理部次長。17年4月に経理部長、22年6月に総務局長兼経営計画部長を歴任していた。

 今後、再発防止に全力をあげるとし、「皆様のお役に立つチャリティー活動などに従来以上に積極的に取り組むなどし、信頼回復に努めてまいります」とした。

 また、代表取締役会長の田口晃也氏、同社長の西為一泰氏について「責任は重大であり、田口は辞任し、西鳥は報酬を返上します」と発表した。

 西為一泰社長は局を通じてコメントを発表。「皆様の善意を裏切る行為を幹部社員が行ったことについて、浄財を寄付してくださった皆様、ボランティアで活動にご協力いただいた皆様、同番組に関わる皆様、ご関係の皆様に深くおわびを申し上げます。まことに申し訳ありませんでした。弊社は再発防止策と社員教育を徹底するとともにチャリティーをはじめ皆様のお役に立てる活動にこれまで以上に積極的に取り組むなどし、信頼回復に努めてま いります」と謝罪した。

続きを表示

「美脚」特集記事

「STARTO ENTERTAINMENT」特集記事

2023年11月28日のニュース