松本零士さん死去に業界衝撃…「銀河鉄道999」連載誌や声優、森川ジョージ氏ら漫画家追悼「偉大な先輩」

[ 2023年2月20日 11:50 ]

松本零士さん
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 SF漫画「銀河鉄道999」などで知られる漫画家の松本零士さん(まつもと・れいじ、本名 松本 晟=まつもと・あきら)さんが13日、都内の病院で急性心不全のため、亡くなったことが20日、分かった。85歳だった。福岡県久留米市出身。

 訃報を受け、漫画界には衝撃が走った。代表作「銀河鉄道999」を掲載した小学館「ビッグコミック」編集部は、公式サイトで訃報を知らせ「先生は、漫画、アニメーションの世界で長きに渡って活躍され、日本のみならず世界中の人々に愛されておりました。先生の生前のご功績に対し、心からの賛嘆と感謝を申し上げ、謹んで哀悼の意を表します」と追悼。人気漫画「はじめの一歩」作者・森川ジョージ氏は、「残念です。漫画家協会に入会したのに一度も会えずじまいでした。偉大な先輩のご冥福をお祈りします」と故人を偲んだ。

 さらに、2004年に放送された「宇宙交響詩メーテル銀河鉄道999外伝」でナスカ役を担当した声優の斎賀みつきはこの日、自身のツイッターに「『宇宙交響詩メーテル銀河鉄道999外伝』ナスカ役で関わらせていただきました。ご冥福をお祈りいたします」と投稿。同作でトチロー役を担当した山口勝平も「松本零士先生。宇宙の海に旅立たれたんですね。。。子供の頃から先生の漫画でロマンや男らしさを教えてもらった気がします。そして先生のキャラクターの一翼を担わせていただけたこと本当に誇りに思います。これからはゆっくりと銀河の旅を楽しんで下さい。心からご冥福をお祈りいたします」と記した。

 また、アニメ「宇宙戦艦ヤマト」森雪役、「銀河鉄道999」ガラスのクレア役で知られる一龍斎春水も「どうしたら良いかわからない、、、」と投稿。ファンから「松本先生、本当に残念でなりません…」「同じ気持ちです。今は静かにお祈りしましょう。」「長いお付き合いでしたものね。辛いです…」と寄り添うコメントが多く寄せられた。

 松本零士さんは1938年(昭和13年)生まれ。高校時代に投稿作品が雑誌に掲載され、卒業後は少女漫画家としてデビュー。71年に「週刊少年マガジン」で連載された、極貧青年の日常を描いた「男おいどん」が人気となった。

 74年にテレビ放映された「宇宙戦艦ヤマト」のメカニックデザイナーとして参加したことから、テレビアニメ、アニメ映画に深くかかわることになり、77年の「ヤマト」映画化からアニメのヒットメーカーとして知られるようになり、「ヤマト」とそれに続く「銀河鉄道999」は、シリーズ化され、宇宙をテーマにした「松本アニメ」は「愛と平和」軸に、子供から大人まで巻き込む社会的ブームとなった。父が陸軍の航空士官だった影響で、飛行機を題材にした戦記漫画なども手掛けていた。

 80年代以降は創作活動とともに、宇宙開発事業団などの役職にも就き、また自作のパチンコ化にも積極的だった。

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