紀藤正樹弁護士 誹謗中傷を受けながら活動を続ける理由は「今の時点で何の悔いも無い人生を送ってる」

[ 2022年10月2日 18:13 ]

読売テレビ社屋
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 全国霊感商法対策弁護士連絡会の紀藤正樹弁護士が2日放送の読売テレビ「そこまで言って委員会NP」(日曜後1・30)にリモート出演。誹謗中傷について持論を語った。

 世界平和統一家庭連合(旧統一教会)を巡る問題で被害救済に長年取り組んでいる紀藤弁護士は、安倍晋三元首相が山上徹也容疑者によって銃撃で殺害されて以降、旧統一教会を取り上げるメディアが増えたことから露出機会が増えている。さらに9月5日には自身のツイッターで脅迫状が届いたことも明かしている。

 紀藤弁護士は「以前からカルト的な宗教団体と向き合うと、いろんな誹謗中傷があって、ヤミ金の事件を沢山やってたときもヤミ金(業者)からも私の顔写真入りで“押しかけるぞ”ってファクスが来たり、街宣車を回されたこともある」とこれまでにも誹謗中傷は受けていたと明かした。

 そして「私は変わった人に対する好奇心が沸く方なので、街宣車の人に“誰から頼まれたの”って声をかけるぐらい」と自身は誹謗中傷について受け止められるとしつつも「そうは言っても私の周りにいる弁護士や事務員が怖がる。自分にとっては問題ないことでも周りの人に影響を与えることは問題があると思うし、被害者への誹謗中傷もそう」と依頼者への誹謗中傷は許せないとした。

 「私がどんなに誹謗中傷されてもそれを受け止める覚悟でやってるわけですけど、依頼者は一般市民なわけですよ。市民が誹謗中傷、あることないこと、フェイクなことを書かれたら、それはどうやって守るのかって考えるといたたまれないこともある。(誹謗中傷は)弱いところに向かう」とした。

 その上で誹謗中傷や脅迫を受けながらも弁護士として被害者救済に取り組む理由については「テレビではあまり言ったことがないんですけど、元々は好奇心が旺盛な人間だったもんですから、大学時代に世の中にある森羅万象の本は全部読みたいと思ったんですね。過去の名作も含めて。でも結局、人は24時間しか生きられないもんですから、結局どんなに1年間で何百冊、何千冊読んだって足りないんですよ。25歳ぐらいのときに諦めたんです」と若い頃を振り返り「人間って神様にはなれないんです。自分の限られた時間の中で一生懸命生きること、悔いの無い人生を生きるってこと」と思うようになったという。

 だからこそ「諦めた自分が弁護士になるってことで、弁護士業務で自分が殺されたりすることについては、今の時点で何の悔いも無い人生を送ってる。悔いは無いんです。これ以上、働けませんもん私」と述べた。

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2022年10月2日のニュース