【芸人 イチオシ】「高校生あるある」ネタで大人気の土佐兄弟が考える“恩返し”とは?

[ 2022年9月18日 09:00 ]

ポーズを決める土佐兄弟の兄・卓也(上)と弟・有輝
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 【芸人 イチオシ】学生服を着て「高校生あるある」ネタを披露するお笑いコンビ「土佐兄弟」。兄の卓也(34)、弟の有輝(27)は、たった30秒ほどの動画で笑いを取り、TikTokのフォロワー数は130万人超え。大人が作り出す学生の1コマに注目が集まっている。

 「あるある」は一番楽しかった青春時代から発想した。有輝が“学生のくだらない日常”を切り取ったネタを披露し、最初は2人でゲラゲラ笑っていたが、「これだったら無限に思い出せる」と一念発起。2019年4月からインスタグラムで投稿を始め、7月にTikTokに動画を上げると、その日のうちに数百万回再生。視聴者も懐かしさを覚えたのか、一気に人気に火が付いた。

 学生ネタで、少しだけ難しいのは2人がアラサー芸人なこと。特に卓也は現在34歳で高校卒業は16年前。ほぼダブルスコアである。ジェネレーションギャップを感じるのも2人にとっては「あるある」だ。授業中に有線のイヤホンを制服の袖に隠して音楽を聞くネタを上げたところ、SNSにはツッコミが殺到。「今時、ひものついたイヤホンを使ってる人いません!」「今はもうBluetooth」と「ないない」尽くしとなった。

 それでも人気があるのは、いつまでも変わることのない青春の1ページを取り上げるからこそ。「例えば、先生が怖い、好きな人がいる、席替えはワクワクするということをネタにする。それは今考えてもわくわくするでしょ」(卓也)。ファンからの「自分を見ているようで恥ずかしくなる」という感想も言い得て妙。アラサー社会人の実演でも、ほっこりして笑えるのが土佐兄弟流だ。

 なんと丸3年、1日も欠かさず有輝がネタを考え、投稿を続けている。「どんなに具合が悪くても、どんなに疲れても、毎日動画をあげている。生活の一部になっています、歯を磨くのと同じ」(有輝)。お笑い皆勤賞で日々、自ら学生気分を盛り上げている。

 2人は今“お祭り”の準備に余念がない。23日に「文化祭」をテーマにしたイベント「土佐兄弟の青春文化祭2022~Zったい忘れられない1日をキミに~」を神奈川・横浜のKT Zepp Yokohamaで開催する。SNSに寄せられた高校生の「コロナで、文化祭や学校行事がほとんどなかった」という悲しみの声に立ち上がった。すでに2人はそれぞれの母校に行き、会場に飾るアーチや看板を生徒と一緒に手作り。イベントでは観客参加型の企画も予定しており、みんなで「青春」を感じられるような仕掛けを考えている。

 イチオシの文化祭まであと1週間足らず。思い出作りのサポート役を買って出たのは、ブレークすることもできた学生時代への感謝の気持ちから。土佐兄弟の恩返し。ファンにとっては、たまらない1ページが増えそうだ。

 ◇土佐兄弟 2014年結成
 土佐 卓也(とさ・たくや)1987年(昭62)9月28日生まれ、東京都中央区出身の34歳。兄でツッコミ担当。木村拓哉(49)日向坂46のファン。

 土佐 有輝(とさ・ゆうき)1994年(平6)12月15日生まれ、東京都中央区出身の27歳。弟でボケ担当。ももいろクローバーZのファン。兄に「芸人になればももクロに会える」と誘われ、コンビを組んだ。

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