カープOBも北別府さん追悼 野村謙二郎氏「守っていても緊張した」山本浩二氏「勇気のあるピッチャー」

[ 2023年6月17日 07:00 ]

北別府学さん逝去

ナインに胴上げされる引退する北別府氏(94年撮影)
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 広島のエースとして黄金期を築き、抜群の制球力で通算213勝を挙げた北別府学氏が16日、広島市内の病院で死去した。65歳だった。鹿児島県出身。20年1月に成人T細胞白血病(ATL)を公表し、同年5月に末梢血幹細胞移植を受けた。昨年6月には敗血症を発症するなどして闘病生活を送っていた。

 球団OBからも、北別府さんを悼む声が挙がった。

 ▼山本浩二氏(元広島監督)精密機械のようなコントロールでキャッチャーのミットが動かなかった。打者の懐にも投げて勇気のあるピッチャーだった。

 ▼佐々岡真司氏(元広島監督、本紙評論家)先発からリリーフに転向し、最初の試合で北別府さんの後を任された。すごく緊張した。初セーブを挙げて、北別府さんから「ありがとう」と声をかけてもらい、とてもうれしかった。

 ▼野村謙二郎氏(元広島監督、本紙評論家)最近はお会いする機会がなかった。昨年開催された「レジェンドゲーム」では「みんなと会いたい」と言ってくれていたが、医師から止められたと聞いた。入団して最初にブルペンで打席に立った時にコントロールの良さに驚いた。強烈な印象として今も残っている。登板日は周りに人を寄せ付けないオーラを漂わせて、守っていても緊張した。ある試合後に「今日は打ってくれて、ありがとう。メシに行こう」と誘ってくれたことがあった。それがうれしかった。まだお若い。早すぎる。本当にショックだ。

 ▼元広島・大下剛史氏 若い頃から信念を持って我が道を行くタイプだった。まさに孤高のエース。カープの黄金期は北別府とともにあった。

 ▼元広島・安仁屋宗八氏 他の選手に対して厳しい顔を見せていたが、それ以上に自分に厳しかった。

 ▼元広島・小早川毅彦氏 大変なご病気だけど北別府さんの強い精神力だったら必ず復帰されると信じて疑わなかった。それだけに、もうお会いできないと思うとショックで悲しい。

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