「VIVANT」愛され「ドラム」は敵?味方? 目的不明の謎キャラ…正体を読み解く「5つ」のポイント

[ 2023年8月15日 11:02 ]

日曜劇場「VIVANT」。日本語を理解し、公安刑事・野崎を助けるバルカ共和国のドラム(C)TBS
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 俳優の堺雅人(49)が主演を務める今夏最大の話題作、TBS日曜劇場「VIVANT(ヴィヴァン)」(日曜後9・00)は、13日に第5話が放送される。謎の組織「テント」のリーダーの素性が判明し、乃木の壮絶な過去が明かされるなど、物語は新たな局面に突入。第1話ラスト数秒に登場して以来、出番がなかった役所広司&二宮和也も登場した。登場人物の背景が明かされて行く中、初回から大車輪の働きをしながらも正体不明なのが、「ドラム」だ。

 <以下ネタバレ有り>
 主人公・乃木憂助が務める丸菱商事で起きた、1億ドル(日本円で140億円)の誤送金から始まる壮大なストーリー。乃木は、大金を取り戻すべく向かったバルカ共和国で、謎の組織・人物である「VIVANT」と間違われていた。

 無実の爆発犯とみなされ地元警察に追われる立場となったが、公安の刑事・野崎らの協力により、世界医療機構・医師の柚木薫(二階堂ふみ)とともに、第3話で命からがら無事に日本に帰国。誤送金した140億円は、乃木が社内の誰かから罪をなすりつけられたものだといい、野崎は謎のテロ組織「テント」か、または「VIVANT」の正体と仮付けされている自衛隊の影の諜報部隊「別班」のメンバーではないかと推測。公安のサイバー対策課の“ホワイトハッカー”東条翔太(濱田岳)の力を借りて、乃木を犯人に仕立て上げるために動いた人物が、社内の財務部・太田梨歩(飯沼愛)と判明した。

 第4話では、入社2年目の太田の正体が、実は超一流ハッカー「blue@walker」だと判明。だが、この誤送金事件は、太田が何者かの指示で動かされていたものだった。太田に指示を出していたのは、何と、乃木が「唯一信頼できる社内の人間」と話していた丸菱商事の同期・山本巧(迫田孝也)。山本は実は、テロ組織「テント」のモニターだったのだ。さらに初登場した松坂桃李が「別班」の一員・黒須駿役と判明し、黒須は乃木を「先輩」と呼んだことから、乃木が実は「別班」のメンバーだと判明。登場人物たちの“第2の顔”が続々と明かされた。

 そして第5話で乃木は、謎の組織「テント」の幹部で、誤送金の振込先だったアリ(山中崇)を拘束した乃木。アリの供述から、「テント」のテロ行為の最終標的地を日本としていること、テントのリーダーが「ノゴーン・ベキ」という名で、乃木の父ということが判明した。

 第5話まで登場した人物の所属が明かされていく中、初回から大活躍しているドラム(元力士の富栄ドラム)に関しては、ほとんど説明がない。登場当初、野崎が「仲間だ」「日本語はしゃべれないが、理解できる」と語った以上の説明は一切なく、ドラマ公式サイトにも「野崎の仲間」としか書かれていない。

 だが、ドラムは乃木にごく自然な形で盗聴器をつけたり、どこからともなく突入用の装甲車を準備し、相手の動きを偵察し、モンゴルへ出国する際にはバルカ警察がいる位置を全て特定し報告、さらに逃亡用のラクダを用意…と、一般人とは思えない有能ぶりを、惜しげもなく披露している。

 ドラムは第4話で、薫が家族のような存在として認めるジャミーンとともに来日。乃木らと感動の再会を果たし、ジャミーンが入院する病院に護衛として寝泊まりすることになった。さらに第5話では、敵対する立場だったバルカ警察・チンギスと手を組むことに。ここまでフル活躍している。

 基本的には野崎と行動をともにし、日本食を堪能する無邪気な姿がクローズアップされ、「ドラムがかわいすぎる」と話題に。人気キャラクターとして、第5話放送翌日の14日には、ドラム公式グッズが発売されるほど、劇中での存在感と視聴者からの人気が高い。

 そんなドラムだが、気がかりな点もある。それは、乃木も野崎も知らなかった名ハッカー、「ブルーウォーカー」を知っていたことだ。ブルーウォーカーとは、公安のサイバー対策課の“ホワイトハッカー”東条翔太(濱田岳)が「俺なんか足元にも及ばない神様」と説明するほどの腕を持つハッカーで、その正体は丸菱商事の財務部・太田梨歩(飯沼愛)だったと第4話で判明。太田は、テントのモニターである山本巧(迫田孝也)に弱みを握られ、誤送金を仕立て上げていた。

 この「ブルーウォーカー」について、乃木と野崎が太田の映像を見ながら話している際、ドラムが突然「日本人だったとは。超ビックリ超ビックリ」と、何とブルーウォーカーの存在を知っていたことを告白。太田の映像を見て「この子がブルーウォーカーなの?超可愛い超可愛い」と無邪気に称賛していた。

 また、第4話では、ジャミーンが持ってきた両親の写真や幼少期の写真を、ドラムが一つのアルバムにまとめた…という場面が放送された。ドラムがまとめたアルバムを見た乃木が、バルカ共和国の写真に山本が映っていることを発見。そこには「テント」のメンバーと見られる人々が映されており、ジャミーンの父・アディエルも載っている。

 「ブルーウォーカー」の存在を知っているドラムが、「テント」を知らないはずがない。何も考えずに写真をまとめたとは考えられないため、この写真から「アディエルの死を役所広司に伝えたのはドラムなのでは」という考察が上がった。

 ジャミーンに関しては、薫が、亡くなったジャミーンの父・アディエルの婚約者だとウソをついてまで守り、第1話のラストで一瞬だけ登場した役所広司、二宮和也の“謎の親子”が知っているなど、多くの謎が隠されている。のちに「テント」リーダーであるノゴーン・ベキと判明する役所が「また一人にさせてしまった」「退院後は我々で面倒を見る」と語っていただけに、ジャミーンは「テント側の人間」としても読み取ることができる。

 さらに重要なのが、第5話で初登場した別班の司令係である櫻井里美(キムラ緑子)が、ジャミーンのことを「奇跡の少女」と呼んでいること。それ以上の説明はなかったが、ジャミーンが重大なカギを握っていることは間違いない。

 また、乃木はジャミーンの手術のために1470万円を寄付。医師の薫も、逃亡中の時間がない中でジャミーンの命のために自身と乃木らを危機にさらした。

 ここまで登場人物が、その存在を気にかけている「ジャミーン」。何らかの事情を抱えていることは間違いなく、ドラムはあえてジャミーンの近くにいるのでは…と推測される。

 そもそも、ドラムはなぜ野崎の仲間なのか、その背景は一切明かされていない。「本当に味方なのか?」という疑問も残るが、野崎に協力するために、祖国を追われるほど自らを危険にさらしている。ここまで献身する理由は、一体何なのか。

 ここまで出ているドラムの情報として、「野崎の仲間」「日本語は理解できるが話せず、翻訳機を用いてコミュニケーションをとっている」「ジャミーンと一緒に護衛として来日」が挙げられるが、ドラムの正体を読み解くヒントとして「理由は分からないが超優秀」「野崎の仲間となった理由が明かされていない」「ブルーウォーカーを知っていた。しかし、テントの写真には知らんぷり」「ジャミーンの護衛」「命を懸けてまで協力する目的」の5点が挙げられそうだ。今後の物語で、これらは明かされていくのか。

 ドラムの正体について、視聴者からは「ドラムが有能すぎて説明が要るレベルだ」「やばい唯一の癒しドラムまで怪しく見えて来た、だって立証できるものはない スパイじゃないよね?ね?」「ドラムは考察でテロリスト首謀説も出ている。実はしゃべれる?それともドラムが別班?しかしドラムは最後までドラムであって欲しい。でも、どう考えても怪しいよね」「ドラム好き。お願いだから、相手組織に潜入中とか寝返ったりとか、そういう設定にしないでね。ドラムに裏切られたら耐えられないから」「ドラムが敵だったらショックで立ち直れない」「ドラムが実はテントとか敵とかそーゆーどんでん返し一切要らないから ずっと阿部寛にひっついて美味しいそうになんか食べてるかわいいドラムでいてくれ」と、さまざまな声が上がった。

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